放課後等デイサービス施設の基礎知識

発達に特性のある子供が利用することのできる福祉サービス施設『放課後等デイサービス』。
放課後にただ子供を預かるだけの場所ではなく、発達に特性のある子供の療育の場となる放課後等デイサービスについて、まずは基本的なところから知っていきましょう!
放課後等デイサービス施設の基礎知識、今回は『利用方法・料金・人数』について簡単に説明していこうと思います!

利用方法


まず、通うことができるのは6歳~18歳・小学生から高校生までの就学児童。特例として20歳まで通うことができますが、基本的には小学生から高校生までと覚えておきましょう。
放課後等デイサービスを利用するには、自治体から交付される『受給者証』が必要になってきます。受給者証は申請してすぐにもらえるものではなく、自治体職員との面談や様々な書類作成、施設の見学などを行わなければいけません。
時期によっては自治体や施設が混んでいる場合もあるため、受給者証の交付までには1か月半~2か月かかると思っておいた方が良いでしょう。

料金


受給者証があることで、自治体から利用料金の9割が負担されるので自己負担は1割で済むようになっています。もちろん施設によって変わってきますが、だいたい1日1,000円弱で利用することができます。
更に世帯収入によって月額の負担上限が変わります。世帯収入が280万円/年以下の世帯の場合月額上限は0円、890万円/年以下の場合は4,600円、それ以上の場合は37,200円になります。
また基本利用料金とは別に、施設で使う教材費や毎日のおやつ代が別途必要になってきます。こちらは自己負担となるため、事前に施設に金額を確認しておきましょう。

人数


民間の学童保育や公立学校の放課後学童クラブになると、一クラス20~30人を超えることも少なくありません。対し職員の人数が少なくなることもあり問題視されています。共働き世帯が急増したことによって学童自体に空きがないことも。
対し放課後等デイサービスは10人~多くても15人ほどの少人数制がほとんどです。
発達に特性のある子供たちは、同世代と上手くコミュニケーションが取れず大人数での遊びに混ざれなかったり、大きな音や光などの刺激に過敏な子もいます。放課後等デイサービスはそういった子供たちの『療育の場』。全員が快適に・穏やかに・楽しく過ごすことができるように少人数制、かつ全員をしっかり見守ることができる数の指導員で運営されています。

放課後等デイサービス施設の選び方

放課後等デイサービス施設の利用を決めても、どの施設に通わせるべきか迷ってしまう保護者の方も多いです。
特に都心部や子育て世帯の多い地域の場合、選択肢が意外と多く迷ってしまう場合があります。一つのカリキュラムに特化した放課後等デイサービス施設も少なくなく、子供の得意なことや性格によっては、色々なことにまんべんなく取り組んでくれる施設よりそういったカリキュラム特化の施設の方が合っている場合もあります。
この記事では施設選びに迷ってしまったときに考えたいチェックポイントをご紹介していこうと思います。

通いやすさをチェック


自宅からの通いやすさはもちろん、学校から施設までのアクセスの良さも確認しておきましょう。
大体の施設が、学校から家、家から学校までの送迎を行ってくれると思います。送迎なしの施設はほとんどないと思いますが、学校に近い場合施設から家までの送迎のみの場合もあるのでしっかりチェックしましょう。
送迎があるならちょっとアクセスが不便な所でもいいか…と思ってしまいますが、子供に怪我や病気があったときに施設に呼ばれることもあります。そういった場合を考えて、職場等からのアクセスもいい場所で見つかると尚良いですね。

カリキュラムの内容


施設で行われるカリキュラムの内容もしっかりチェックしましょう。
放課後等デイサービスは基本的に自立支援・日常生活のスキルアップを目的としたカリキュラムなので、宿題の時間、体操などの運動の時間、自由時間等の基本的なカリキュラムは共通ですが、施設によっては美術や運動などに力を入れたプログラムを組んでいる場合もあります。子供の得意分野や好きを伸ばせるような施設があるか探してみましょう。その子が楽しめるようなカリキュラムがあるところを見つけられると良いです。

施設の雰囲気


ホームページやSNSなどで施設の写真や職員の写真を載せている施設がほとんどです。特に見てほしいのが施設の清潔感や明るさ、広さ。施設の内装の印象はそのままその施設の信頼度に直結します。ホームページに写真を載せていないところや、酷い写真を載せているところは論外だと思ってください。
ホームページなどでいくら施設の写真や紹介・職員のプロフィールを見ても、実際に行ってみないと施設の本当の雰囲気は分かりません。施設利用の前には必ず見学や体験入所の機会があると思います。その時にしっかり、実際の施設の雰囲気や職員の雰囲気・子供たちとの接し方などをチェックするようにしてください。